2010 Fiscal Year Annual Research Report
組み紐理論とへガードフレアー理論を用いた結び目の研究
Project/Area Number |
20740041
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松田 浩 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教 (70372703)
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Keywords | 組み紐 / 横断的結び目 |
Research Abstract |
結び目フレアーホモロジー群はアレキサンダー多項式の拡張から得られる結び目不変量の1つとして理解することができる。またアレキサンダー多項式は組み紐群のビューラウ表現から定義することができる。昨年度から継続して今年度も組み紐群のビューラウ表現を拡張することにより得られるアレキサンダー多項式型の量について調べた。従来のビューラウ表現を(2,1)型と見なすことによりビューラウ表現の拡張を定義し,昨年度に求めた(4,2)型のビューラウ表現から自然に定義されるアレキサンダー多項式型の量は,結び目不変量であることが分かった。またこの結び目不変量は従来のアレキサンダー多項式と本質的に同じ情報を持つことが分かった。 1つの結び目型に対応する交換類の対が具体的にどのように移り合うのかを調べる本研究の目的の1つに取り組むため,昨年度までとは異なる視点から分岐付き曲面を構成する方法について研究をすすめている。この研究にはニューヨーク州立大学バッファロー校のメナスコ教授とオーフス大学付属モジュライ空間の量子幾何学センターのラファウンテン氏から協力を得ている。昨年度までは交換類の対を載せることができる境界付き曲面を構成する方法について研究をすすめていたが今年度は境界のない分岐付き閉曲面を構成する方法について研究をすすめた。この閉曲面を使い閉組み紐に対応する横断的結び目の古典的不変量を組み合わせ的な情報だけを使って計算する方法について現在研究をすすめている。
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Research Products
(2 results)