2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20740054
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平井 広志 Kyoto University, 数理解析研究所, 助教 (20378962)
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Keywords | マルチフロー / メトリック / ネットワークフロー |
Research Abstract |
本研究はネットワークフロー理論の一分野である多品種流の理論(マルチフローの理論)の統一的理論の構築を目指すものである. 本年度の重点課題は, 枝スプリッティングとtight spanの幾何構造の関連を調べることであった. これに関して重大な進展があった.まずマルチフロー問題の双対として導入したtight span双対の新しい最適性条件を発見し, これに基づいた枝スプリッティングの強力な評価手法を開発した. これにより, これまでの方法では, 不可能であったクラスの問題についても, 整数フロー, 半整数フロー等の存在証明が可能になった. このアイデアをさらに発展させることによって, 品種グラフがK_3+K_3である実行可能な整数容量多品種流許容性問題に関して, ある固定された正整数kが存在して. 常に1/k-整数フローが存在するであろうというKarzanov予想を肯定的に解決した. この予想の解決は, マルチフロー理論におけるここ30年の懸案事項であった. この成果をプレプリント"Bounded fractionalitv of the multiflow feasibility problem for demand yranh K_3+K_3 and related maximization problems"にまとめ, 投稿した. また, 本研究課題の構想をいくつかの学会やワークショップで講演した. 特に6月のKyoto RIMS workshopにおける講演内容を解説文としてまとめ, RIMS講究録別冊に寄稿した. 投稿中であった論文"Tight spans of distances and the dual fractionality of undirected multiflow problems"の改訂を行った. そして採録予定となった.
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Research Products
(4 results)