2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20740079
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
横田 智巳 東京理科大学, 理学部・第一部, 准教授 (60349826)
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Keywords | 複素ギンツブルク・ランダウ型方程式 / 解の存在と一意性 / 平滑化作用 / 非線形シュレディンガー型方程式 |
Research Abstract |
平成22年度は,κ|u|^<p-1>u+iβ|u|^<q-1>uを非線形項にもつ複素ギンツブルク・ランダウ型方程式(以下(CGLT)と略記する)とその特別な場合である非線形シュレディンガー型方程式(以下(NLST)と略記する)に対して,前年度に得られていた可解性の結果をもとにして大域的アトラクターの存在について研究を行った。また,全空間における複素ギンツブルク・ランダウ方程式の初期値問題に対して,通常は利用できないコンパクト性の方法からのアプローチが可能であることを明確にした.その成果は,京都大学数理解析研究所において開催された研究集会で報告し,論文として講究録に掲載される予定である.さらに,上述のコンパクト性の方法の改良版をつくる見通しも立っており,現在確認中である.年度の後半では,同じ放物型偏微分方程式である準線形退化Keller-Segel方程式(以下(KS)と略記する)に対する大域的弱解の存在について,Sugiyama-Kunii (2006)の結果を大幅に改良する結果を得ることができた.(KS)の研究に手を伸ばしたこともあり,本研究課題の目的の一つである「(CGLT)と(NLST)の関係を明確にすること」については十分に時間を割くことができなかった.(KS)は連立方程式の形をしており一つの方程式で記述される(CGLT)とは一見無関係に見えるが,(KS)に対する研究の手法は今後(CGLT)の研究にも役立つ可能性が十分に期待できる.
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Research Products
(4 results)