2008 Fiscal Year Annual Research Report
空間非一様な非線型反応拡散方程式系がうみだす空間パターンにおける集中現象
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20740090
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
中島 主恵 Tokyo University of Marine Science and Technology, 海洋科学部, 准教授 (10318800)
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Keywords | 関数方程式論 / 非線型拡散系 / 特異極限 / スパイク / 遷移層 / 空間非一様性 / シャドウシステム / Allen-Cahn方程式 |
Research Abstract |
空間非一様なある双安定型反応拡散方程式の遷移層をもつ定常解について以下の研究をすすめる. 空間1次元の場合にこの問題は申請者(2003), 申請者-田中(2003), Ai-Chen-Hastings(2005), 浦野-申請者-山田(2005)により扱われ, 一箇所に折り重なった遷移層を持つ解の存在と、これらの解のモース指数は, 遷移層やスパイクの数と位置により完全に決定されることが示された. 空間2次元以上の場合には, 遷移層の形状が多様で複雑になるため遷移層の様子を解析することは難しい. Dancer-Yan(2004)は領域を球対称に限り, 場所によりポテンシャルの位置関係が異なる場合に折り重なった遷移層をもつ球対称定常解の存在と形状に関する結果をえた. これに続きDu-申請者(2006)は, Dancerらと同じ非線型項を考え, 孤立遷移層(折り重なっていない遷移層)のみをもつ定常解のモース指数は拡散係数を無限小とするとともに無限大に発散することを厳密に証明した. これら2つに結果により, 球対称定常解は1次元の解に形状に関しては酷似しているが安定性に関してはまったく異なることが明らかになった. 本年度は次のことを数学的に厳密に証明した。 結果1(折り重なった遷移層のモース指数). 場所によりポテンシャルの位置関係が異なる双安定系については, 折り重なった遷移層をもつ球対称定常解のモース指数は拡散係数を無限小とするとともに限りなく大きくなる. 結果2(非一様性とモース指数の関係). equal well depth条件が成立する双安定系においては, 折り重なった遷移層のモース指数は拡散係数を無限小としても有限にとどまる.
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Research Products
(1 results)