2010 Fiscal Year Annual Research Report
星間有機分子に着目したスペクトル線データベースの構築
Project/Area Number |
20740103
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
小林 かおり 富山大学, 大学院・理工学研究部(理学), 准教授 (80397166)
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Keywords | 電波天文学 / 天文 / データベース / 原子・分子物理 / 化学物理 |
Research Abstract |
星間分子として既に観測されているギ酸メチル、メタノールおよびエチルメチルエーテル、さらに星間分子の候補と考えられる酢酸メチルのマイクロ波分光を行った.ギ酸メチルのノーマル種については金沢大学との共同研究を進め、これまで帰属されていない低振動励起状態の帰属を検謝し、現在候補となる遷移が妥当であるか実験的に強度を調べることで確認を試みているところである。同位体種(DCOOCH_3)については、50-75GHz帯での測定を継続し、データ読み取りを行っている。メタノールについては^<13>C同位体について、215-228GHz帯の測定を行った。エチルメチルエーテルについてはふたつのメチル基の内部回転の励起状態と骨格ねじれ振動励起状態はエネルギー的に近いため、相互作用する。この影響について定量的に検討を行った。酢酸メチルはエチルメチルエーテルと同様、2つの非等価なメチル基を持つ分子である。フランスCNRSとの共同研究として、50-59GHz帯の測定を行い、基底状態の帰属を行った。今後、振動励起状態の遷移について解析を進める予定である。 平成21年度に、解析を行ったギ酸メチルのねじれ振動第2励起状態のA対称種のデータを過玄のTurnerらのOrion-KLのデータ中の未同定線中に探索を行った。当研究室の過去の野辺山45m電波望遠鏡を用いた観測データを含めて、約10本のスペクトル線がギ酸メチルのねじれ振動第2励起状態によるものと決定した。 これらの新しく測定し、解析を終了したデータは、既に開設した主として分光学者と電波天文学者のためのホームページであるhttp://www.sci.u-toyama.ac.jp/phys/4ken/atlas/に順次追加する予定である。
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Research Products
(6 results)