2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20740111
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
米原 厚憲 Kyoto Sangyo University, 理学部, 講師 (10454472)
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Keywords | 重力レンズ現象 / クェーサー / 狭輝線放射領域 / 近赤外線分光 / 三次元分光 |
Research Abstract |
クェーサーの狭輝線放射領域の起源と進化を明らかにするには、まずそれ自身の物理的特長を明らかにする必要がある。本研究では、近傍と遠方とでその特徴がどのように変化しているのか、あるいはどの程度普遍的なのかを明らかにすべく、まず、遠方クェーサーの狭輝線放射領域のサイズを測定する。そして、そのサイズとクェーサー自身の光度の持つ相関関係を通じて、狭輝線放射領域の空間構造とその進化、ひいてはクェーサー自身の進化に迫ることを目的としている。 昨年度に引き続き本年度も、研究代表者を中心として得られた、重力レンズ現象を受けた遠方クェーサーの近赤外線三次元分光データの解析を行った。昨年度既に問題として認識していた夜光の差し引きに関する問題への対処方法を検討し、解決のための見通しを立てることができた。そして解析が不十分なデータに対してではあるが、昨年度構築した重力レンズ現象を引き起こしている銀河の質量分布に対する理論モデルを用いて、様々なサイズの狭輝線放射領域に対して理論的に予想される形状と観測データとの比較を行い、暫定的にではあるが、狭輝線放射領域が連続光放射領域に比べて拡がっているという傾向が明らかになった。しかし、この研究では拡がった天体の暗い部分の空間構造を詳細にすることが重要であるため、通常問題にならないような夜光の強度の評価や、フラット像を取得する際の均一性の保証について、更に検討を要することも明らかとなった。これらは新年度の課題である。また注目している相関関係にとって大事なもう1つの物理量である、クェーサー自身の光度の測定をクェーサー起源とされる水素の輝線(Hβ)を用いて行った。
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Research Products
(1 results)