2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20740129
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山本 将博 Nagoya University, 大学院・理学研究科, 助教 (00377962)
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Keywords | 電子銃 / 低エミッタンス / ERL / 暗電流 |
Research Abstract |
次世代放射光源として研究が進められているエネルギー回収型リニアック(ERL)では、低エミッタンス(<0.5pi.mm.mrad)かつ大電流(>10mA)の電子ビーム生成が可能な電子銃が必須であり、これを実現するには暗電流を抑えらた電極開発が重要である。 すでに、名古屋大学・KEKにて開発されたチタン陽極・モリブデン陰極を用いた200kV電子銃において、電子銃運転で問題となる電極間で発生する放電頻度とコンディショニング電圧との関係を調べ、210kVまでのコンディショニングにおいては、およそ数日の期間で微小放電によるフォトカソードの量子効率の低下が見られたが、225kVまでのコンディショニングにより1000時間以上の間微小放電も無く、さらに暗電流を1nAレベルもしくはそれ以下に抑えられることを示した。 低エミッタンス電子銃のための電極設計に関しては、電極表面の電界強度を抑えた500kV電子銃用の電極の基本設計を行った。今年度は500kV電子銃用の電極の作製、および並行して高電界電子銃に適した電極材料および表面処理法を探るため、試験電極を用いた電界試験を進め、その結果を500kV電子銃へ応用する予定である。
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Research Products
(6 results)