2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20740141
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
新田 宗土 Keio University, 商学部, 准教授 (60433736)
|
Keywords | 超対称性 / 高密度QCD / 冷却原子気体 / ソリトン / ボーテックス / モノポール / Dブレーン / ボーズ・アインシュタイン凝縮 |
Research Abstract |
非アーベリアンボーテックスは超対称ゲージ理論で発見され、弦理論との関係、非アーベリアン双対性への応用など、様々な目的で調べられてきた。これらボーテックスの多体の散乱を記述するモジュライ空間とそのダイナミクスを調べることは重要である。また、同様の非アーベリアンボーテックスは、高密度QCDや高温QCDでも現れる。特に高密度QCDでボーテックスは、カラー超伝導の証拠を見つける際に重要である。もし、中性子星のコアでカラー超伝導が実現されているならば、中性子星は回転しているので必ず非アーベリアン・ボーテックスが現れている。よって、カラー超伝導のシグナルは、ボーテックスが存在することを何らかの方法で確かめることに帰着される。このため、ボーテックスの相互作用、ダイナミクス、格子構造を解析することで、中性子星コアでの振舞いに結びつけ、パルサー・グリッチ現象における観測の可能性を探ることが出来るかも知れない。さらに、ボーテックスからの南部ゴールドストーン粒子の放射を調べるために、非アーベリアンな2階反対称テンソルとの結合をも重要である。また、カラー超伝導における、モノポールが存在するかどうかも理論的に重要である。もし存在すれば、ハドロン相との連続性について議論することが出来る。 また、ボーズ・アインシュタイン凝縮では、別種の非アーベリアンボーテックスが現れる。このボーテックスが衝突するときにラング構造が出来ることを示した。この系は直接実験で確認できるという意味で注目されているので、より重要である。
|