2008 Fiscal Year Annual Research Report
4GPa超級高圧セルを用いたNMRによる圧力誘起量子相の研究
Project/Area Number |
20740197
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
小手川 恒 Kobe University, 理学研究科, 准教授 (30372684)
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Keywords | 高圧 / NMR |
Research Abstract |
4GPa以上の高圧が発生可能であるインデンター型圧力セルの大容量化を行い、電気抵抗測定、NMR測定を用いて物性測定を行った。まず、大きな成果として鉄系化合物SrFe_2As_2の単結晶試料において約34Kの圧力誘起超伝導を観測した。圧力印加により反強磁性が消失したのとほぼ同時に超伝導が出現し、磁性と超伝導の関わり合いが示唆される圧力-温度相図を作成した。また、現在、同物質での圧力下NMR測定を大型インデンターセルを用いて開始したところである。大容量化の恩恵を受け、圧力セル中でも比較的大きなNMR信号を観測している。また、類似物質のBaFe_2As_2やCaFe_2As_2の圧力効果も電気抵抗測定を用いて調べた。 また、鉄系超伝導体FeSeのNMR測定を常圧、及び高圧で行った。FeSeの核磁気緩和率1/T_1からFeSeが通常のフォノンを媒介とした超伝導とは異なることを明らかにした。また、圧力下NMRから磁気揺らぎが超伝導機構に重要な役割を担っていることを示唆する結果を得た。
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Research Products
(3 results)