2008 Fiscal Year Annual Research Report
sporadic-E層出現時の電離圏電子密度構造の研究
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20740285
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Research Institution | Niihama National College of Technology |
Principal Investigator |
若林 誠 Niihama National College of Technology, 電気情報工学科, 助教 (40462147)
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Keywords | 超高層大気環境 / 超高層物理学 / 地球電離圏 / 宇宙空間プラズマ |
Research Abstract |
本研究では、宇宙空間のプラズマ密度計測に用いられてきたインピーダンス・プローブの、時間分解能および精度を向上させ、地球電離圏における電子密度構造を「低密度領域において」詳細に検出することを目的とする。具体的な目標値としては、時間分解能は約200ms、測定精度は10^3cm^<-3>以上の電子密度において±10%以下を目指している。 平成20年度中には、「1. 従来使用していたインピーダンス・プローブの回路の改良」及び、「2. 回路シミュレータによる数値計算」を行った。1. に関しては、位相検波回路の精度に着目し、特に出力段のフィルタを再設計し、従来のアクティブフィルタから、パッシブなものに変更した。これにより、位相検波の精度が向上しただけでなく、フィルタの電源も必要なくなり、より簡潔かつ高精度な回路構成を実現することができた。更にS/N比を向上させるため、プリント基板化することも検討している。2. に関しては、これまでプラズマ中で得られた実験データを、回路シミュレータで再現できるよう試みたが、出力波形の概形は再現できるものの、プラズマ-中性粒子間の衝突周波数と、LC共振回路に等価的に付加される抵抗値の定量的な対応には至っていない。この原因としては、「(1)回路シミュレータは現在、試用版であり、実際の回路を充分に再現できていない」「(2)平成19年度までにプラズマ中で得られている位相データは相対値であり、何らかの仮定を置いて位相の絶対値を導出する必要がある」の2点が考えられ、これらを踏まえて今後の研究を進める。
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Research Products
(1 results)