2010 Fiscal Year Annual Research Report
2次元イメージ撮像型X線偏光検出器によるLHDプラズマの測定
Project/Area Number |
20740320
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
櫻井 郁也 名古屋大学, 工学研究科, 特任准教授 (10397482)
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Keywords | X線 / プラズマ / 偏光計 |
Research Abstract |
2次元撮像型偏光検出器の製作を行い、実験室ベースでの偏光測定試験を行った。X線の一次電子の増幅を行うガス増幅(GEM)フォイルは、偏光検出器の中でも中心的な役割を果たすデバイスであり、レーザーエッチング法で穴径30um、穴間隔50umの高性能の物を作成することができた。ガス増幅度の試験では高圧分配機を自作し、最大5.0kVの印加電圧を2段に配置したGEMフォイルに与え、X線電子の電子増幅度の試験を行い検出に十分な2次電子の電子増幅度が得られる事を確認した。さらに、核融合科学研究所大型ヘリカル装置(LHD))に取り付けるための偏光検出器用真空槽の製作を行い真空試験の後、GEMフォイルとCMOS検出器と組み合わせた偏光検出器としての動作試験を行った。偏光検出器用のガスにはArガスに放電を抑制するためにCO_2ガスを30%を加えたガスを使用した。ガス増幅デバイスと組み合わせた検出器は、X線検出用半導体に改造を加え電化読み出し型CMOS検出器として使用した。検出面積は、5.0×5.0cm^2。ピクセルサイズは、48×48um^2。LHDプラズマの2次元イメージ検出には、ピンホールカメラの原理を採用し検出器から9m先のプラズマが十分な分解能で検出できるようピンホールを配置した。また、LHD本体のプラズマ炉の真空保持と可視光、低エネルギーX線をカットするためにピンホール手前に0.5mm厚のBe膜を配置している。実験室レベルでのX線入射試験では偏光の検出に成功し装置の有効性を実証できたが、LHD取り付け直前に検出器が放電により故障、修理が間に合わずLHDプラズマの偏光測定に関しては実施できなかった。
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