2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20750075
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
平下 恒久 Nagoya Institute of Technology, 工学研究科, 助教 (50345948)
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Keywords | 合成化学 / 有機工業化学 / 触媒-化学プロセス / 環境対応 / 環境材料 |
Research Abstract |
テトラゾリウムメソイオンは,窒素4原子と炭素1原子から構成される複素5員環化合物で,負電荷を環外原子に押しだすことで芳香族性を獲得し,環内には正電荷,環外原子に負電荷を有する分極によって分子内塩となっている。低級アルキル鎖を直接窒素上に有するテトラゾリウムメソイオンは室温で液体となり,また減圧蒸留できることを見いだした。溶媒としての本メソイオン液体を評価するため,1-ブチル-3-メチルテトラゾリウム-5-オレートを例に取り上げ,大量にかつ簡便に合成・精製する手法を種々検討した。合成上重要な3位の選択的なメチル化を制御することは困難であったが,pHや抽出溶媒を適切に選択することで分液操作のみで目的生成物を副生成物の1-ブチル-4-メチル体から分離・精製することが可能となった。また,メソイオン液体の乾燥(脱水)方法についても検討を行った。これら手法を用いて他のアルキル基を有するメソイオン液体(1-エチル-3-メチルテトラゾリウム-5-オレート,1-プロピル-3-メチルテトラゾリウム-5-オレート)の合成・精製方法を検討した。調製したメソイオン液体中において遷移金属触媒を用いた炭素-炭素結合反応を行い,既存のイオン液体と比較を行った。
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] Mesoionic Liquids as a Novel Polar Solvent2009
Author(s)
Tsunehisa Hirashita, Katsuyuki Kagami, Yoshihito Takami, Yuki Kakumu, Shuki Araki
Organizer
Eleventh International Kyoto Conference on New Aspects of Organic Chemistry (IKCOC-11)
Place of Presentation
リーガロイヤルホテル京都,京都市
Year and Date
2009-11-12