2008 Fiscal Year Annual Research Report
フラーレン様巨大炭素ケージの超分子化学的構築と応用
Project/Area Number |
20750099
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
田代 健太郎 National Institute for Materials Science, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, MANA研究者 (40332598)
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Keywords | コラニュレン / 金ナノパーティクル / 自己組織化 / 液晶 |
Research Abstract |
フラーレンの部分構造を有するコラニュレンの周囲にチオエーテルを導入し、金イオンの還元時に共存させ、金ナノパーティクル表面へのコラニュレンの導入を試みたころ、GPCで精製可能な安定性を持つ金ナノパーティクルが得られた。TEM観察から粒径は2nm前後と見積もられた。また、^1HNMR測定から、コラニュレンが、金ナノパーティクル上に存在していることが確かめられた。そこで側鎖末端に二重結合を有する類似のコラニュレンを作成し、同様の条件下金ナノパーティクルの作成を行ったところ、金ナノパーティクル上にコラニュレンが導入されなかった。二重結合部分が別の構造に変化していることから、このアプローチは困難であることが分かった。 そこで、コラニユレン間の水素結合によるケージ構造の構を狙い、側鎖にアミドを導入したコラニュレンを新たに合成した。化合物の熱挙動を討中、液晶性をすることを見出した。さらに側鎖に会岐構造を導入し流動性を上げ、温を含む広い範囲で液晶相を発現することに成功した。偏光顕微鏡観察やXRD測定の結果、コラニュレンがスタックしたカラムナ一液晶となることが分かった。これらは初めての液晶性コラニュレンである。詳しい検討から、液晶相においてコラニュレンカラムの方向が電場に応答し、印可方向に対して、平行に配向ることが分かった。電場配向可能なカラムナ一液晶の例はわめて限られており、液晶材料の設計に大きなインパクトが期待される。
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Research Products
(2 results)