2009 Fiscal Year Annual Research Report
RNAの単分子発現解析をめざしたナノ構造体の構築とAFM観察
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20750126
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
葛谷 明紀 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 助教 (00456154)
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Keywords | DNAナノテクノロジー / DNA Origami / ナノアレイ / ストレプトアビジン / AFM |
Research Abstract |
前年度に作成した9つのナノメートルサイズのウェルを有するDNA Origamiに関して、ウェル内部へのナノメートルサイズのゲストの取り込みと、ナノアレイ化を検討した。まず狙ったウェルだけにビオチン修飾を施したところ、これらのウェルにのみ選択的にストレプトアビジンを一分子ずつ取り込むことに成功した。さらに、異なるパターンでビオチン修飾した2種類のOrigami分子をつなぎ合わせることで、ストレプトアビジンの二次元アレイの作成にも成功した。ウェルの内部に取り込むことができるゲストはタンパクにとどまらず、ウェルの両末端をチオール修飾することで、5nmの金微粒子を一つずつウェルの中に取り込むことにも成功した。ウェルごとに施す化学修飾を変えることで、タンパクと金微粒子が交互に並んだヘテロナノアレイの構築にも成功した。また、ビオチン修飾を施したDNAにtoeholdと呼ばれる突出部を設けることで、選択的な鎖置換反応を介して、狙ったストレプトアビジンをナノアレイから抜き取ることにも成功した。ウェル内でのRNA観察については、RNase Hとの結合が十分でなかったためか、はっきりとしたAFM像を確認することはできなかった。 また三次元のDNA Origamiの作成についても検討し、2段階で箱形に折りたたまれるDNA Origamiのデザインと実際の作成を行った。 AFM観測により、開いた構造、閉じた構造の両方が確認され、設計通り2段階の折りたたみ機構が動作していることが明らかとなった。
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