2008 Fiscal Year Annual Research Report
グアニン四重鎖構造を認識する核酸結合タンパク質の解析
Project/Area Number |
20750130
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
大吉 崇文 Shizuoka University, 理学部, 助教 (80406529)
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Keywords | タンパク質化学 / 核酸化学 / グアニン四重鎖 / 核酸結合タンパク質 |
Research Abstract |
今回、EWSタンパク質のグアニン四重鎖DNAに対する結合性の解析を行なった。 1 EWSとグアニン四重鎖DNAとの結合性の解析 EWSタンパク質とグアニン四重鎖DNAとの結合性の解析をゲルシフトアッセイにより調べた。その結果、EWSタンパク質中のアルギニンーグリシンーグリシンの繰り返し配列を含む領域(RGG領域)とグアニン四重鎖DNAとの結合が見られた。 2 変異型グアニン四重鎖DNAとRGG領域との結合性の解析 チミンをグアニン四重鎖DNA中に部位特異的に導入したDNAとRGG領域との結合をゲルシフトアッセイにより調べた。その結果、チミンを導入したDNAとは結合性が見られなかったため、RGG領域は四重鎖構造を特異的に認識して結合していることが示唆された。 3 変異型RGG領域とグアニン四重鎖DNAとの結合性の解析 RGG領域中のアルギニン残基を特異的にメチル化する酵素を用いて、RGG領域とグアニン四重鎖DNAとの結合性を詳細に調べた。その結果、RGG領域がメチル化されると四重鎖との結合性が低下することがわかった。 以上の結果より、当研究の目的であるグアニン四重鎖DNA結合性タンパク質の結合性が明らとなった。今回の研究結果は、グアニン四重鎖核酸の生物学的役割の解明につながり、ガンなどの病気の機構解明や治療につながる研究成果だと考えられる。
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Research Products
(5 results)