2010 Fiscal Year Annual Research Report
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20750132
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
梁 興国 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60447828)
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Keywords | 光応答性RNA / アゾベンゼン / RNA/RNA二重鎖 / siRNA / RNAi / 遺伝子発現 / 光制御 / RNAハイブリダイゼション |
Research Abstract |
本研究では、光応答性RNAの構築とRNA機能の光制御を目指した。平成22年度においては、アゾベンゼンに導入したsiRNAのRNAi効果調べ、アゾベンゼンの導入によるRNAiへの影響のメカニズムを解明した。また、多数のアゾベンゼンをRibozymeの両末端に導入することで、光応答性機能性RNAを構築し、高高率なRNAの特異的な切断の光制御を実現した。 アゾベンゼンを導入したsiRNAを用いて、遺伝子発現の抑制効果を調べたところ、Sense鎖の5'から2番旧から5番目まで導入した場合、RNAi効果が大きく増大することが分かった。一方、Antisense鎖の場合は、ほとんどの場所に導入しても、RNAiへの影響は少なかった。そのメカニズムは、センス鎖をDISCに取り込むことがアンチセンス鎖への導入より難しくなると推定した。また、逆方向の遺伝子を作成して確認したところ、やはり以上のメカニズムと一致する結果が得られた。以上の結果により、アゾベンゼン修飾siRNAは、遺伝子発現を高効率に抑制するsiRNA試薬として有効であることが分かり、これに関する特許を出願した。最後に、アゾベンゼンを多数に導入したRibozymeを構築し、Ribozymeのトポロジカル構造の光制御により、RNA切断の高効率な光制御に成功した。この新しい方法は、機能性RNAの活性がある部位にアゾベンゼンを導入せずに光制御の結果が得られたので、機能性RNAのトポロジカル構造を制限しないONの状態では、完全に天然の機能性RNAと同じ活性を持つ。
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