2009 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内イメージングを指向した発光性金属ナノクラスターの選択合成
Project/Area Number |
20750135
|
Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
人見 穣 Doshisha University, 理工学部, 准教授 (20335186)
|
Keywords | ポルフィリン / 金ナノクラスター / 発光 / 保護配位子 / マンガン / 亜鉛 / 鉄 / 水溶性 |
Research Abstract |
本申請者は,ポルフィリンを基本骨格とする金表面保護配位子を開発し,塩化金酸の一段階でのヒドリド還元により金ナノ粒子,および,金ナノクラスターの合成が可能であることを見出してきた。金ナノクラスターの粒子径は塩化金酸と保護配位子の仕込みに大きく依存し,反応条件を最適化することにより,最小粒子径が2.0nmの金ナノクラスターを得ることに成功している.本研究プロジェクトでは,さらに粒子径が小さな金ナノクラスターの合成を目指すとともに,金ナノクラスターの粒子径制御のメカニズムの解明を行った.この研究の大きな前進は,ジスルフィド結合を有する新しい金表面保護配位子を開発したことである.本保護配位子の開発によって塩化金酸と保護配位子の仕込みが大きな場合(Au/S=1)においても,1.7nm程度の小さな金ナノクラスターが調製可能であることを見いだし,小さな金ナノクラスターの合成に,ジスルフィド結合を有する多座表面保護配位子が有効であることを示すことができた.また,ポルフィリン配位子が様々な金属イオンを配位可能なことに着眼し,亜鉛錯体,鉄錯体,マンガン錯体により被覆された金ナノクラスターも塩化金酸の一段階でのヒドリド還元により合成可能であることを見いだした.亜鉛錯体は金ナノクラスターが存在しているにも関わらず,強い蛍光を発することが判明している.また,アルブミン等の蛋白質による被覆によって高い水溶性と安定性を賦与することにも成功した.
|
Research Products
(42 results)