2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20750140
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
嶋田 直彦 Kyushu University, 先導物質化学研究所, 学術研究員 (10423972)
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Keywords | 核酸 / 高分子構造・物性 |
Research Abstract |
右巻き構造DNA(B-DNA)から左巻き構造DNA(Z-DNA)への構造転移(B-Z転移)は、生体内において重要な役割を果たしていることが近年明らかになりつつある。アミン成分を有する化合物はB-Z転移を引き起すことが知られている。しかし、生理的条件下で効果的にB-Z転移を誘起する化合物の例は非常に少なく、特にポリアミン骨格を有する化合物による転移の例は報告されていない。前年度は、ポリアミン骨格を持つポリリジンに水溶性のデキストランをグラフトさせたカチオン性グラフト共重合体(PLL-g-Dex)がpoly(dG-dC)・poly(dG-dC)のB-Z転移を誘起することをCD測定により明らかにした。今年度は、デキストランの代わりにポリエチレングリコール(PEG:分子量5000及び10000)を様々なグラフト率で導入したPLL-g-PEGを合成した。B-Z転移にどのように影響を与えるかを調べた。その結果、PLL-g-PEGの添加に伴い、poly(dG-dC>・poly(dG-dC>がB-Z転移を誘起することがCDスペクトル測定により明らかとなった。さらに、分子量の大きいPEGを導入したPLL-g-PEGは、分子量の小さいPEGを導入したPLL-g-PEGよりも、効果的にB-Z転移を誘起することが明らかとなった。本研究において、効果的にB-Z転移を誘起できる化合物の設計指針が示された。
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