2010 Fiscal Year Annual Research Report
Si基板上半極性GaNの積層欠陥、点欠陥抑制による光学的特性の改善
Project/Area Number |
20760012
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
本田 善央 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (60362274)
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Keywords | GaN / 選択成長 / 半極性・非極性 / Si基板 / MOVPE |
Research Abstract |
半極性面GaN上へInGaNヘテロ構造を作製し発光特性の評価を行った。はじめに、前年度までに得られている高品質半極性GaNの選択成長を行った。ストライプパターンを用いた加工(001)Si基板上へGaNストライプ選択成長を行った。得られたGaNストライプは上面が(1-101)となり、側面が(-1101)及び(000-1)面で囲まれている三角柱である。続けてInGaN/GaN MQW構造を成長し表面にGaNガイド層を200nm程度成長した。この基板を用いN2レーザーを用いて、光ポンプによる誘導放出光の測定を試みた。壁開により励起長を500μm即程度とした。励起強度を4MW/cm^3から上げていき、30MW/cm^3まで測定を行った。励起強度が低い場合、430nmをピークとするブロードな発光スペクトルを示していた。一方、10MW/cm^3を境に発光波長は420nm程度にシフトすると共に、鋭いピークが観察されるようになった。これとともに、積分発光強度も急激に立ち上がっており、Si基板上の半極性面において、世界で初めて誘導放出光を得ることが可能であった。ピーク付近での光学ゲインは280cm^<-1>になっており、非常に大きい値が得られていることから、結晶品質及び半極性を用いたことによる高い発光再結合確率が実現されていると考えている。また、室温における内部量子効率(IQE)を測定するために、PLの励起強度依存性を測定した。この実験では405nmの半導体レーザーを用い量子井戸のみ選択励起を行った。励起強度を変えて得られた積分発光強度データに対するキャリア生成レート(励起強度に比例)の相関をフィッティングすることでIQEを求めたところ、キャリア密度が5x1017程度において80%を超える効率が得られた。この事からも、本研究で得られたSi基板上半極性GaNの品質が高い事が明らかであり、今後光デバイスの応用、実用が期待される。
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Research Products
(9 results)