2008 Fiscal Year Annual Research Report
光周波数コム光源を用いた3次元顕微鏡の分解能向上と計測の高速化
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20760031
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
塩田 達俊 Niigata University, 産学融合トップランナー養成センター, 産学融合特任准教授 (10376858)
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Keywords | 光計測 / 3次元顕微鏡 / 光周波数コム |
Research Abstract |
物体の3次元形状を高速かつ精密に計測する技術の開発が、製品検査・医療・生命科学などの多くの分野から期待されている。本課題ではこの要求に役立つ3次元動画顕微鏡を開発した。本計測器は光周波数コムを光源とした光学干渉計による3次元形状を観測する手法であり、従来の白色光源を用いた手法とは全く異なる。具体的には、ミクロン精度の3次元像を観察できる計測器を実現した。 平成20年度は、光源の帯域が広いほど計測の空間分解能は向上するために、深さ分解能の改善を目指して光周波数コムの広帯域化、および光学干渉計の構築を主眼とした。非線形ファイバを含み光パルスシンセサイザによる任意波形生成システムを光源とする実験系を組み、効率よく広帯域なスーパーコシティニューム光が得られる条件を確定した。 (1) 光パルスの波形整形 : 光位相変調器を用いて発生したコムを、時空問変換技術を用いた光シンセサイザにより、振幅と位相を調整してガウシアン波形を示すパルス波形の最適化を行った。 (2) 高非線形ファイバによるスーパーコンティニューム(SC)光コムの発生 : 高非線形ファイバ内での光パルス波形を光シンセサイザにより最適なパルス波形に波形整形することで、SCコム光を発生した。また、光位相変調器を駆動するRF周波数の走査によりSCコム光の周波数間隔を制御できることを確認した。光シンセサイザによる波形整形により高非線形ファイバ内を伝播するパルスを最適な波形に整形して広帯域SC光コムを発生し、スペクトルの広帯域化を図った。25GHz間隔で80nm帯域のSC光コムを生成した。 光学系の設計・製作 : 2次元イメージセンサを導入した空間光学干渉計の設計と製作を行った。
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