2009 Fiscal Year Annual Research Report
強誘電・強弾性体に対するマルチスケール解析手法の開発
Project/Area Number |
20760054
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
永井 学志 Gifu University, 工学部, 准教授 (90334359)
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Keywords | 有限要素法 / 強誘電体 / 辺要素 / 電気機械的挙動 / フェーズフィールド法 |
Research Abstract |
本研究は,強誘電・強弾性体の非線形有限要素解析手法の開発を目指したものである.本年度は,以下の項目について研究を実施した. 1) 強誘電体の構成則にランダウ型の疑似ポテンシャルモデルを用いる場合,動的な取り扱いが必要となるが,その基礎方程式を波動方程式に替えて拡散方程式に基づくものに変更し,検討を実施した.これはフェーズフィールド法の考え方をとりいれたものであり,時間積分法の時間刻みに課せられていた制限を低減できる.三次元多結晶体は乱数とボロノイ分割により作成した.また,ポテンシャルが凸となるために静的解析時の安定性が保証される弾塑性型の構成則の基本的検討も行った.なお,3次元計算であることから,計算の高速化にGPGPUを用いることで,約1/5に計算時間を短縮できた. 2) 辺・節点混合型の有限要素について,四面体要素だけでなく六面体要素の開発も行った.計算電磁気学で一般的に用いられている六面体の辺要素は,歪んだ形状に対してはパッチテストを通さないものであるので,補間関数を工夫することでこれを改善した.その結果,パッチテストは通さないものの,歪んだ要素形状に対しても工学的に許容できる範囲の性能であることを確認した。 3) また,開発した辺・節点混合型の有限要素法を用いた応用として,フェーズフィールド法とレベルセット法を組み合わせ,磁歪デバイスのトポロジー最適化問題に応用し,妥当と考え得る最適化結果を得た.
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Research Products
(6 results)