2010 Fiscal Year Annual Research Report
高温設備における材料損傷の定量計測および常時監視システムの構築
Project/Area Number |
20760066
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Research Institution | Niihama National College of Technology |
Principal Investigator |
明松 圭昭 新居浜工業高等専門学校, 機械工学科, 助教 (20396766)
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Keywords | 非破壊検査 / 打音検査 / 光ファイバ振動センサ / アコースティックエミッション |
Research Abstract |
本研究の目的は高温設備における材料損傷の定量計測を行い、さらに常時監視(ヘルスモニタリング)を1本の光ファイバで行うことである。高温設備を常時監視することが可能になればより安心で安全なプラントの操業が可能になるうえ、検査費用の低減も同時にはかることができる。本年度は光ファイバ振動センサおよび放電撃力を用いることにより、高温設備を停止することなく検査可能な診断技術の確立を目指した。具体的には1本の光ファイバ(1チャンネル)で多方向の音源特定可能なセンサ設計を行いセンサの評価を行った。そのさい各センサで計測された弾性波には全センサ信号が混在した状態で計測されるため、信号分離を行う必要があると考えセンサの形状、巻数を設計することにより周波数感度特性を変化させた。音源がセンサ外の場合の解析には振幅、立ち上り時間、持続時間等から位置標定(時間差計測)の可能性を評価した。本結果の一部は、中国四国学生会第41回学生員卒業研究発表講演会にて講演発表を行った。これらの成果により、平成22年度の目標である『作製したシステムにおける常時監視(ヘルスモニタリング)の可能性を確認する』はほぼ達成できた。今後、個別に確認した特性をシステムとして評価し性能・精度を向上させることが望まれる。これらの研究が完了すれば、高温設備を停止することなく危険部位の特定、保守作業の見積が可能になると考えられる。つまりタイムベースメンテナンス(定期検査)からコンディションベースメンテナンス(状態を常時監視)に置換わることが期待される。
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