2008 Fiscal Year Annual Research Report
超高温下における遮熱コーティングの全方向弾性係数の超音波計測と皮膜設計指針の導出
Project/Area Number |
20760078
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
脇 裕之 Osaka Electro-Communication University, 工学部, 准教授 (30324825)
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Keywords | 遮熱コーティング / 弾性係数 / 共鳴超音波スペクトロスコピー / 高温強度 / 長寿命化 / プラズマ溶射 / はく離 / 酸化 |
Research Abstract |
本研究では, 遮熱コーティングおよび耐熱コーティングの高温全方向弾性係数を超音波計測可能なシステムを考案・構築するとともに, それら皮膜の全方向弾性係数を明らかにすることを目的とした. さらに遮熱コーティングシステム(基材と一体化したシステム)として酸化・熱サイクルはく離寿命を向上するための皮膜の設計指針を導出することも目的とするものである. 本年度の研究成果は以下の2つに大別できる. 1. 高温全方向弾性係数計測法に関して. 三点支持共鳴超音波スペクトロスコピー法を高温測定へ拡張した. 高周波誘導加熱により耐熱皮膜試験片を加熱し, またレーザドップラー干渉計(LDI)により共鳴をリモートセンシングすることによって, 800℃まで共鳴スペクトルを高精度に測定可能なシステムを構築した. 試料をチャッキングする必要がないため, 脆弱なコーティング材へも適用できた. また, LDIで振動分布をマッピングすることによって振動モードを誤り無く指定することができ, 高精度に全方向の弾性係数を評価可能であることを確認した. 2. 耐熱コーティングの弾性係数に関して. 上記のシステムを用いて, 大気プラズマ溶射で作製した耐熱皮膜CoNiCrAlYを, まず等方体と仮定し, 800℃までの縦弾性係数とポアソン比を算定した. 溶射粉末粒径や熱処理によって, 縦弾性係数とポアソン比を制御可能であることが分かった. この結果の妥当性は別途行った機械的測定法により確認した.
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Research Products
(11 results)