2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20760103
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
栗原 央流 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 助教 (90344481)
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Keywords | 非線形音波 / 衝撃波 / 分散性 / 共鳴 |
Research Abstract |
今年度は,交付申請書の研究実施計画に従って円筒型トランスデューサーを用いた円筒音波共鳴装置を用いて共鳴音波の分散性の定量評価を行った.同時に共鳴管内に微粒子を混入して共鳴音波の空間的な分布についての観察を行った。また,共鳴円筒音波の直接数値シミュレーションにより実験によって得られた結果との比較・検証を行った. マイクロフォンによる共鳴管内の音圧測定では,円筒音波の分散性に起因する振幅の変調が実際に観測された.この振幅変調の周期が過去の2次元円筒音波の共鳴現象に関する理論解析の結果ならびに数値シミュレーションによる結果と定性的に一致したことから,音場の幾何学的な形状に起因する音波の分散性の存在が実験的にも示されたといえる.さらに,微粒子による共鳴管内の音場の直接観察では,音響放射圧によって粒子が環状に集積する様子が観察された.この粒子の集積位置は解析解による音圧の節の部分に対応しており,このことから共鳴管内部で軸対象な共鳴音場が形成されていること,音響放射圧を利用した微粒子の集積が実際に可能であることが理解される.一方で,非線形効果による共鳴音波の歪みと衝撃波の形成については,本実験で使用した装置のサイズが小さくいために十分大きな音響レイノルズ数を得られなかったこと,装置自身のシーリングが十分でなかったことなどから共鳴音波のエネルギーの散逸効果が過大となり,数値シミュレーションの結果に対応する鮮明な衝撃波形が得られなかった.
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Research Products
(1 results)