2008 Fiscal Year Annual Research Report
スクラムジェットエンジンにおける新しい超音速燃料混合促進法の開発
Project/Area Number |
20760115
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
半田 太郎 Kyushu University, 総合理工学研究院, 准教授 (30284566)
|
Keywords | 流体工学 / 超音速混合 / 振動流れ |
Research Abstract |
本年度は, 超音速キャビティ流れの自励振動がどのような条件で強くなるかを明らかにするため, キャビティ長さLを固定し, 深さDを変化させて流れの振動の大きさを圧力センサーにより測定した. その結果, キャビティ長さLと深さDの比L/Dが特定の値をとると振動が著しく強くなることが分かった. また, レーザー誘起蛍光法により, 流れの振動状態を可視化するとともに, 数値シミュレーションを実施した. 数値シミュレーション結果は実験結果を良く再現し, 数値シミュレーション結果を詳細に考察することで, 流れの振動が増幅するための流体力学的知見を得た. また, キャビティ内に発生する三次元的な渦を縦渦として主流に導くキャビティ形状を提案し, このキャビティについて, 流れの圧力振動測定, シュリーレン法と油膜法による流れの可視化を実施した. 圧力振動測定結果では, 矩形キャビティ流れでみられるような卓越周波数成分が観測され, 当初の目的通り, 新しいキャビティ形状においても, 振動によって放出される渦を混合促進に用いることが可能であることが確認された. また, シュリーレン法による可視化結果においても振動が生じていると考えられる流れパターンが観測された. 油膜法を, 矩形キャビティと新しいキャビティの両方について実施した. 矩形キャビティの油膜パターンではキャビティ下流に強い二次流れ成分が存在しなかったのに対して, 新しいキャビティ形状の流れ場ではキャビティ内部およびキャビティ下流の領域において強い二次流れ成分が存在し, 縦渦が主流へ導かれたと考えられるような油膜パターンの形成が観測され, 当初の目的通りの流れとなっていることが確認された.
|