2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20760121
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Research Institution | Tokyo Metropolitan College of Industrial Technology |
Principal Investigator |
平野 利幸 東京都立産業技術高等専門学校, ものづくり工学科, 助教 (50469574)
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Keywords | 流体 / 流体工学 / 流体機械 |
Research Abstract |
近年、微細加工技術の発達により分散型電源や超小型航空機用を目指した超小型ガスタービンに関する研究が各要素単位で盛んに行われており、自走型ロボットや携帯機器の発達に伴い小型電源の需要が高まりつつある中、その実用化が期待されている。本研究では超小型遠心圧縮機の設計指針を確立することを目指し、最終寸法モデルの5倍、6倍サイズ(羽根車直径20mmおよび24mm)の遠心圧縮機を設計、製作し、性能試験を試みた。この大きさは既存の機械加工によって3次元形状の流路が十分製造可能であり、また10mm程度まで小型化しても機械加工によって対応出来ると考えられる。ここでは、はるかに小型化された場合やシリコンウエハー上でMEMSを応用した大量生産を行うことを視野に入れ、2次元形状の流路を選択した。一般的な3次元形状の羽根車に対して大幅な性能低下が予測されるが、このような2次元形状の超小型遠心圧縮機に関する設計指針はほとんど存在しないため、新たな知見を得ることが必要と考えられる。今年度の研究では、2次元翼を有する遠心圧縮機羽根車において子午面形状の変化による性能への影響を調べるために、子午面形状の異なる二種類の羽根車を、直径4mmの最終モデルの5倍(直径20mm)と6倍(直径24mm)の外径で、相似形状になるように設計・製作した。またこれらの4種類の羽根車を装着した遠心圧縮機の性能試験を行い、得られた性能特性の比較、検討を行った。羽根車直径は、羽根車性能に対する子午面形状の違いによる傾向に対しては影響を与えないが、羽根車とディフューザとの組合せに対しては影響を与えた。ディフューザでの圧力回復率の違いが圧縮機の最大流量に影響を与えた。
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