2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20760153
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
大槻 真嗣 Japan Aerospace Exploration Agency, 宇宙科学研究本部, 助教 (50348827)
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Keywords | 脱力運動 / 非駆動関節 / 切換制御 / 運動と振動の制御 / 大域的最適化 / 2自由度制御系 / マニピュレータ / 定性的評価基準 |
Research Abstract |
本研究では,人間の腕のように自然な運動をするマニピュレータの実現を目指している.そして,腕の筋肉が弛緩している状態を「脱力」と呼び,新たな関節機構によりこの「脱力」と通常駆動を切り換えることで,「必要最小限の力」,「必要最小限の時間」,「必要最小限の距離」を達成し,かつ高精度な位置決めも可能なマニピュレータを実現することを目的とした. この研究を通じて明らかにすべき点が3つある.第一に関節機構自身が製作可能かどうか,第二に非駆動と駆動を切り換えることで本当に任意の二点間の移動が高効率になるのか,最後にシステム要件にある自然な動きと機械の高精度な動き,これらが一連の動きの中で直列的に実現されているかどうかである.本年度は製作された関節駆動を用いて2自由度のマニピュレータを製作し,実験によりその性能を確認した.具体的には,提案する関節機構と同じ機能を持つ小型化されたハードウェアを用いて位置決め制御実験をしたところ,明らかに全駆動の場合より必要なエネルギが少なく,必要なトルクも小さいことが確認できた.また,非駆動関節動作をさせた場合は非ホロノミック運動することが確認でき,非駆動関節のみの場合より位置決め性能が向上していることも確認できた.ただし,現状では切換タイミングを駆動関節の停止後と決め,順列的に行っている.今後,非ホロノミック運動から全駆動運動への切換タイミングの最適化を行い,具体的には等速運動状態の際に駆動へと切換えることにより,効率の向上を試みる.
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Research Products
(2 results)