2009 Fiscal Year Annual Research Report
特異点近傍を利用するためのヒューマノイドの歩行制御
Project/Area Number |
20760154
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
関口 暁宣 Tokyo University of Technology, コンピュータサイエンス学部, 講師 (80344612)
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Keywords | ヒューマノイド / ロボティクス / 二足歩行 |
Research Abstract |
本研究は,ヒューマノイドの自然な動きや特異点を利用した動作を実現することを目指し,特にヒューマノイドの膝特異点(膝を伸ばした状態)近傍を用いた自然な歩行運動を実現することを目的とする.本年度は,前年度に引き続き,安全に,効率的に特異点近傍を利用するための歩行軌道計画と制御手法について,ロボットのシミュレータを用いて検討を行った.これまでに我々が議論してきた線形倒立振子と支点上下動を用いた歩行軌道計画手法をもとに,特異点近傍を効率的に利用するための支点上下動の計画を試みた.しかし,従来よりも特異点に近い状態を利用しようとした際に安定性を確保できなくなる問題や,歩幅の変更などに対して着地位置の調整を適用した場合に過大な関節角速度が生じる場合があるという問題を解決できておらず,今後さらに検討を行う必要がある.また,これまでに行った足底形状に関する考察などに基づき,ヒューマノイドが特異点近傍を用いた歩行を行うために適した足底形状の試作を行った.試作した足底を実験用小型ヒューマノイドロボットに装着して歩行実験を行い,踵からの接地とつま先での離地を伴う安定な歩行を実現できることを確認した.今後,このような足底形状の効果の検証をさらに進め,足底形状をより効果的に利用し人間のような歩行動作を実現するための歩行パターン生成などについて検討を行う.なお,これらの研究成果については平成22年度に日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会等において発表を行う.
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