2008 Fiscal Year Annual Research Report
低トルク高速駆動と高トルク低速駆動を両立するロボット用アクチュエータの動作検証
Project/Area Number |
20760158
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
福岡 泰宏 Ibaraki University, 工学部, 講師 (40418679)
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Keywords | メカトロニクス / アクチュエータ |
Research Abstract |
ロボットのアクチュエータとして最も汎用的に用いられている電気モータは、一般に目的の運動を達成するのに適切なトルク・速度で駆動できるように減速機構によって減速比を定めて用いられる。しかし、ヒューマノイドのように複雑な運動を行うロボットは、求められるトルク・速度領域が運動に応じて大きく変化するため、自動車のトランスミッションのように要求されるトルク・速度に応じてハイギア⇔ローギアと駆動システムを切り替えられるべきであると考える。この問題に対応するため、本研究では、低トルク高速駆動、および高トルク低速駆動を使い分け可能なアクチュエータシステムを提案・製作し、簡易的なロボットに適用してその有効性を検証することを目指した。20年度は、計画書どおり、本申請書で提案したアクチュエータシステムの高トルク低速駆動部の動作検証試験を行った。短冊状の導電性高分子アクチュエータとしては入手性の高いIPMCを用いて試験的な実験装置を構築し、発生トルク、伸縮速度、および剛性のデータ測定を行った。剛性と発生トルクは概ね比例した線形関係を示しており、最も重要であると考える剛性も実験装置に印加した電圧に比例して変化することが定量的データとして示された。導電性高分子アクチュエータは柔軟素材であるため若干のヒステリシス特性を持つことがわかったが、本研究で特に用いようと考えているロボットの歩行、走行間の運動の切り替えに関しては、若干のヒステリシス特性は問題ないと考えられる。
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