2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20760163
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
上木 諭 Gifu University, 産官学融合本部, 産官学融合本部講師(中核的研究機関研究員) (50467213)
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Keywords | 柔軟指 / 多指ロボットハンド / 物体操作 |
Research Abstract |
本研究では,柔軟指を有する多指ロボットハンドによる把持物体操りのための理論的に安定性の証明が可能な制御則の構築を目指し,当該年度は1)前年度に提案した制御則の追加実験,2)柔軟指の動的モデルを用いた適応制御則の構築,3)数値シミュレーション,4)多指ロボットハンドによる実験,を行った.前年度に提案した慣性項を加えた半球型柔軟指変形の数式モデルを用いた目標位置が定数で与えられた場合の制御則に対して,複数の実験を行った(日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス学術講演会2009と9th IFAC Symposium on Robot Controlで発表).その制御則では連続軌道に対する追従性が十分ではなく,同じ数式モデルを対象に適応制御則を構築し,理論的に安定性を証明し,数値シミュレーションを行った(第10回計測自動制御学会SI部門講演会で発表).構築した制御則は,ロボット,把持対象物,及び柔軟指の動力学パラメータが未知である場合に対しても,個々に動力学パラメータを推定し,対象物軌道と接触点での力が漸近的に目標軌道に収束することをLyapunov-like lemmaを用いて証明した.また,その制御則を実機に実装し実験を行った.その結果,目標位置が定数で与えられた場合の制御則と比較して,目標軌道が連続軌道で与えられた場合には,追従性の向上し,位置姿勢誤差の減少,及び接触力誤差が減少し,制御性能の向上が確認できた.
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