2008 Fiscal Year Annual Research Report
ZnMgTe/ZnTe系量子井戸構造を用いた純緑色発光デバイスの高効率化
Project/Area Number |
20760200
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
田中 徹 Saga University, 理工学部, 准教授 (20325591)
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Keywords | 発光ダイオード / 緑色 / 量子井戸構造 / ナノ |
Research Abstract |
ZnTe系材料を用いた純緑色発光デバイスの高効率化を目的に、Zn_<1-x>Mg_<x>Te/ZnTe量子井戸構造を有するLEDを実現するために必要な基盤技術の開発を目指して研究を行った。本年度は、エピタキシャル成長技術の高度化、量子井戸構造の形成技術の確立と構造の最適化、拡散制御層を用いた拡散層の制御技術の確立など、個々の技術開発に重点的に取り組んだ。以下のような成果を得た。 1. MOVPE法によるZnTe基板上へのp-ZnMgTeヘテロエピタキシャル成長において、成長律速過程と表面形態の相関を調べることで平坦化に関する指針を得た。 2. p-ZnMgTeエピタキシャル膜の電気特性に及ぼすアニール処理を詳細に調べ、低抵抗化のために必要なアニール条件を確立した。 3. MBE法によりZnMgTe/ZnTe量子井戸構造を形成し、低温フォトルミネッセンスにより量子化準位に対応した発光を確認した。 4. ZhMgTeに対する拡散制御層を用いたAl熱拡散において、拡散制御層をナノレベルで平坦化し膜厚制御することでZnMgTe中のAl濃度制御が可能であることを示した。 5. ZnMgTeエピタキシャル膜に対してAl熱拡散を行いLEDの試作を行った。 以上の結果より、ZnMgTe/ZnTe量子井戸構造LEDの実現に必要な基盤技術開発に目処を得た。この結果を踏まえて、デバイス構造の設計を行うと共に、具体的なデバイスの試作、特性評価に関する検討を進めている。
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