2009 Fiscal Year Annual Research Report
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20760205
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| Research Institution | Matsue National College of Technology |
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Principal Investigator |
箕田 充志 Matsue National College of Technology, 准教授 (00311069)
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| Keywords | 極低温 / 電気絶緑 / 放電 |
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| Research Abstract |
超伝導を応用した電力機器の開発が活発に行われている。超伝導ケーブルや超伝導コイルは,極低温,高機械的応力,高磁界など過酷な環境下に曝される。一方,超伝導機器の長期信頼性を確保するため電気絶縁は重要な技術課題である。しかしながら,超伝導機器は極低温で用いられるため固体絶縁の導入を検討した場合,固体高分子の熱収縮によって極低温で機械的なクラックが発生する問題がある。このため,固体高分子材料を用いた電気絶縁においては極低温におけるこれらの問題を解決する必要がある。
本研究は,ナノテクノロジーによって作製された充填材を,従来の高分子材料に配合したナノコンポジット材料を極低温電気絶縁に利用し,その基礎特性を詳細に検討することで,極低温領域で用いる電力機器の絶縁性能を向上させることを目的とする。
当該年度は,H20年度の知見を生かし,主に『極低温におけるナノコンポジット材料の絶縁破壊特性の解明』について研究を進めた。
実験は,液体窒素(77K)を周囲雰囲気とし比較のため室温でも実施した。絶縁材料にはポリイミドをベースとしたナノフィラー配合のフィルムを用いた。
室温においては高周波高電圧になるにつれ破壊電圧の低下が見られたが極低温では電子性の破壊が促進されほぼ一定の破壊電圧となった。さらにナノフィラーが配合された試料の破壊は,フィラーが配合されていないものと比較して小さく,極低温ではさらに小さくなることがわかった。この原因として熱破壊の有無や無機質のフィラーが耐部分放電特性に優れていることから,部分放電の進展特性を改善した可能性が高い。
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