2009 Fiscal Year Annual Research Report
格子整合系GaAs/AlGaAs自己形成量子ドットレーザの開発
Project/Area Number |
20760207
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
間野 高明 National Institute for Materials Science, 量子ドットセンター, 主任研究員 (60391215)
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Keywords | 量子ドット / 自己形成 / 半導体 / ガリウム砒素 / 液滴エピタキシー / レーザ素子 |
Research Abstract |
GaAs/AlGaAs系量子ドットレーザの電流注入による発振を目指して、デバイス作製技術の確立および電流注入発光を実現した。パルス電源の容量不足の問題により残念ながらレーザ発振には至らなかったが、発光強度が非線形に増大する様子が観察された。今後導波路構造の最適化などを実現することにより、レーザ発振が得られると考えている。また、1E+11/cm2という超高密度量子ドットを積層した構造に関して、新たに光励起によるレーザ発振を試みたところ、閉じ込めエネルギーが小さいため室温付近の特性は良好でないものの、低温域でレーザ発振の特性温度の大幅な向上を実現した。格子整合系では、歪みによる制約が無いため、近接積層なども容易に行えることから今後さらなる発展が期待される。 量子ドット構造の最適化に関しては、結晶化後の量子ドットのアニールとキャップ層成長の見直しを試みた。初めにキャップ層成長前の量子ドットのアニールに対する構造安定性を調査した結果、400度までの温度領域では量子ドットの形状がほぼ保たれる事が明らかとなった。これにより量子ドットをおよびAlGaAsキャップ層の品質が大幅な向上を実現した。さらに500度程度の高温でアニールする事により、量子ドットの異方性を促進できることも新たに見いだした。この時、発光強度もさらに増強される事が分かった。異方的な量子ドットは、直線偏光を必要とする通信デバイス応用などに非常に有用な技術である。 以上のように、半導体量子ドットレーザの今後の発展に大きく貢献する成果が得ちれた。
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Research Products
(4 results)