2008 Fiscal Year Annual Research Report
半導体圧力波センサを用いた帯電計測装置による絶縁材料の帯電解析
Project/Area Number |
20760208
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
三宅 弘晃 Musashi Institute of Technology, 工学部, 講師 (60421864)
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Keywords | 半導体 / 圧力波センサ / 人工衛星 / 帯電 / 宇宙環境 / 帯電物性 |
Research Abstract |
本研究は半導体を用いた広帯域・高感度圧力波センサの開発を行うものである。最終的に開発したセンサを帯電計測装置のセンサとして用い、人工衛星内部帯電計測システムへ応用することを目的としている。 本年度はPNジャンクション型とMOS型半導体のセンサの試作を行い、パルス圧力波入力試験を実施し、申請者が考案した理論の実証を行った。入力した圧力波の時間幅は2ns、圧力は500N/m^2である。その結果、入力圧力波に応じた出力が確認された。パルス状の高帯域パルス圧力波の検出を半導体素子で行えたのは世界初の成果である。PNジャンクション型で300μV、MOSキャパシタ方で3mVのピーク電圧、時間幅は2nsと、試作半導体デバイスにて圧力波の検出が可能との結果が得られ、申請者が考案した理論を検証することが出来た。しかしながら、下記に示す目標値には到達されておらず、今後の改良が必要である。 1. ns及びサブnsの時間幅を持つ圧力波の検出 2. 計測可能帯域 : 1GHz〜3GHz、立ち上がり時間 : 数10ps〜数100ps 3. 最小検出圧力 : 1N/m^2 尚、本成果において論文投稿という形では行っていない。来年度、再現性の確認および開発素子における圧力-電気変換式(圧電式)の構築を行い理論と素子の実証を確実にし、特許出願を行った後に論文化する予定である。 また、開発している半導体圧力波センサを帯電計測器へ応用した際の校正データの取得を、現在放射線照射環境下にて行っている。プロトン照射下における絶縁体内の帯電挙動と物性について、世界で始めて宇宙環境における材料劣化について帯電と物性の両面から検討を行うことが出来た。本成果は、IEEE/CEIDP(次項参照)にて発表した。
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