2008 Fiscal Year Annual Research Report
自律分散ネットワークにおけるクラスタ中継符号化伝送に関する研究
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20760239
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| Research Institution | Osaka University |
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Principal Investigator |
衣斐 信介 Osaka University, 大学院・工学研究科, 助教 (10448087)
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| Keywords | アドホックネットワーク / スペクトル制御 / 符号化中継 / ベイジアンネットワーク / 無線分散ネットワーク / 連接符号化 |
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| Research Abstract |
本研究では, 動的なネットワークトポロジーにおいても中継経路探索に負荷を必要とせず, 安心安全に自律的なネットワーク構築する伝送方式の開発を目的とした研究を行った. その結果, 提案するクラスタ中継符号化伝送が, 動的なトポロジーにも対応し得るアドホックネットワークの構築に有効であることを示すと共に, 以下の成果を得た.
(1) クラスタ中継符号化・復号伝送の開発 :
クラスタ中継符号化は, 周波数選択性フェージング通信路に起因する符号化, 及び面的な中継伝送による符号化の直列連接符号化として考えられる. このような連接符号化を施した信号の復号が, 通信宛先の受信信号が持つ多変量確率密度関数の周辺化問題に帰着することに着目し, 連接符号化構造をベイジアンネットワークとして捉えてモデル化を行った. さらに, 周辺化をSum-Productアルゴリズムで行うことにより, 低演算量かつ高精度に, 送信信号の判定が可能であることを示した.
(2) 連接符号構造の強化法 :
周波数選択性フェージング通信路はFIRフィルタ構造を持つため, 送信信号の時間的な分散範囲が限られている. このため, 符号構造が大きく瞬時の伝搬路状態に依存し, 脆弱な符号構造となることもある. この問題を克服するため, 通信路符号化としてIIRフィルタの一種であるアキュムレータを適用し, 簡単な連接構造で十分な誤り訂正能力が得られることを示した. さらに, 広帯域AF中継を行う場合には, 受信信号スペクトルの深く落ち込む周波数成分が経路毎に異なることに着目し, 周波数成分を並び替えるスペクトル制御を施すことで, AF中継固有の問題である雑音伝搬の影響を緩和する手法を提案した.
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