2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20760246
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
青森 久 Tokyo University of Science, 理工学部・電気電子情報工学科, 助教 (20453607)
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Keywords | ニューロダイナミクス / セルラーニューラルネットワーク / シグマデルタ変調 / オーバーサンプリング |
Research Abstract |
平成21年では,量子化雑音低減のために非常に有効な手法であるオーバーサンプリング技術をCNNによるシグマデルタ変調(シグマデルタCNN)に適用し,様々なデジタル静止画像に対してコンピュータ上でソフトウェア実装されたシグマデルタCNNを用いてシミュレーションを行い,その基本特性について解明し,さらにMulti Stage Noise Shaping (MASH)を利用した多次ノイズシェープ特性を持つ方式についても検討を行った. オーバーサンプリング型シグマデルタCNNを実現するにあたり,現時点での入力はデジタル静止画像であるため,入力の時間変化がない.このため,周波数領域へのオーバーサンプリングは有効ではないが,CNNの情報処理素子であるセルはAテンプレートにより空間的に結合されているため,空間領域にも情報伝達のダイナミクスが発生すると推測できる.従って,空間領域でのオーバーサンプリングを行い,その有効性について検討を行った.実験結果より,空間方向へのオーバーサンプリングは非常に有効であり,複数の画像において,オーバーサンプリング比10倍においてニアロスレス(PSNR 48dB以上)で入力画像を再現可能であることを確認した.また,空間領域でのオーバーサンプリングの基本技術である画像拡大手法についても検討を行い,バイリニア法,バイキュービック法,Lanczos法及びCNNによる画像アップサンプリング手法について実験を行い,バイリニア法が最も良い特性を示すことを明らかにした. 次に,前年度と同様に多次ノイズシェープ特性を持つ方式については,構造が簡単であるMASHを用いて実装し,一次シグマデルタCNNと比較し優れた画像再構成性能を有する事を確認した.
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