2008 Fiscal Year Annual Research Report
MIMOコグニティブ無線における送信アンテナ数を認知するための実験的検討
Project/Area Number |
20760248
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
田久 修 Tokyo University of Science, 理工学部, 助教 (40453815)
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Keywords | 移動体通信 |
Research Abstract |
本研究課題は, 周辺無線通信環境を認知するコグニティブ無線と複数アンテナを用いたMIMO環境を対象とし, 第3のシステムが独立に並列送信数を推定して, 周波数利用効率を測定する方法の検証と高度化を行う実験的検討である. 平成20年度の研究課題はアンテナ本数認知の高度化と実験系の初期構築であった. 【アンテナ本数認知の高度化】昨年度より, アンテナ本数(並列送信数)の推定法を提案し, 計算機シミュレーションによる評価結果を国際会議にて発表した. 海外の研究者より, 制御チャネル信号を利用した高精度化の可能性を指摘いただいたことは貴重であった. また, 従来までのアンテナ本数認知技術手法の問題点として, 事前に受信信号電力強度についての情報が必要であること, 及び検出用に必要なアンテナ数が多い事が指摘されていた. そこで, 本年度では, 受信信号を2次元に拡張した画像として捉えることにより, 既存の画像処理技術をアンテナ本数認知に適用を試みた. その結果, 継続的に信号を検出し, 受信電力強度を自己学習する方法を確立し, 必要受信アンテナ数の削減も可能にした. しかし, 低受信電力強度下においては検出精度が依然低く, 検出精度の改善が求められる. 【実験系の初期構築】送受信機系を構成する信号処理ボードとしてFPGA(Xihnx社製Vhtex-4 TD-BD-APP100)を購入した. 本ボードは入出力ポートをそれぞれ4つ備えており, 本研究課題が想定する並列伝送環境の構築に適している. 信号処理ボードの取扱いを勉強するため, 東京エレクトロンデバイス社主催のトレーニングコースに参加した. 本コースでは, 電子回路構成をソフトウェア的に書き換えるためのVHDLについて学習した. さらに, 汎用性の高いソフトウェアであるMATLABからVHDL変換方法についても学習した. 翌年度から進める実験環境の構築に必要な基本知識を獲得できた.
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