2008 Fiscal Year Annual Research Report
脳の視覚運動変換メカニズムを応用したBMI基礎技術の開発
Project/Area Number |
20760269
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
福田 浩士 Hiroshima City University, 情報科学研究科, 講師 (20335102)
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Keywords | ブレイン-マシン・インタフェース / ブレイン-コンピュータ・インタフェース / 脳電図 / 脳磁図 / 経頭蓋磁気刺激 / 運動制御 |
Research Abstract |
本研究は, フレインーマシン・インタフェース (BMI) の基礎技術を開発することを日的としている. 本年度は, 高密度脳電図 (EEG) と高密度脳磁図 (MEG) を用いた脳活動および運動計測・解析システムの開発とそれによる運動解析および手指の筋骨格モデルのプロトタイプの作成を実施計画とした. 1. EEGとMEGを用いた脳活動および運動計測・解析システムの開発と運動計測・解析実験 EEGを用いた脳活動解析システムの開発では運動における関連脳領域間の神経結合度を解析するシステムを開発した。このシステムを用いて, 両手指の交互タッピングを維持している場合と無意識的な両手指の同時タッピングが起きた場合の脳活動を比較し, 交互タッピングを維持するためには, EEGのβ波領域において補足運動野と第1次運動野の間の情報伝達と運動前野と頭頂連合野の情報伝達が重要であることを示した. また, MEGを用いた解析でも同様の結果が得られた. これらの結果は脳活動のβ波領域における成分を使うことで, ヒトが行っている運動の情報をデコードできる可能性を示唆している. 2. 手指の筋骨格モデルのプロトタイプの作成 脳に非侵襲で磁気刺激を行うことができる経頭蓋磁気刺激 (TMS) で運動を司る大脳皮質の第1次運動野が刺激された時の, 運動を解析するために手指の筋骨格モデルのプロトタイプを作成した. 現時点で, TMSで誘発された運動関連筋電位 (MEP) を入力として, 人差し指の指先に発揮される力を推定できる. 今後, このモデルを改良することで, 外部装置から脳への入力信号を脳内情報表現に変換し, 運動を抑制するBMI某礎技術の創出が期待できる.
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