2008 Fiscal Year Annual Research Report
不変集合を用いたインデックスフィードバック制御システムの数理的解析と設計法の開発
Project/Area Number |
20760279
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
小木曽 公尚 Nara Institute of Science and Technology, 情報科学研究科, 助教 (30379549)
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Keywords | 制御工学 / 制御システム / 不変集合 / フィードバック制御 / 設計 / 解析 |
Research Abstract |
本研究では, 不変集合により構成されるインデックスフィードバック制御システムを数理的に解析し, その解析結果をもとに新たな制御システムの設計法を開発すること, さらには, インデックスフィードバック制御に適した斬新な問題設定を創出することを目指している.そして, これを達成するために, H20-H22年度の実施期間において, 「不変集合を用いたインデックスフィードバック制御システムの数理的解析と設計法の開発」の解決を助成研究の主目的と設定している. H20年度の研究計画では, 「不変集合の調査と整理・インデックスフィードバック制御システムの数理的性質の解明と一般化」および「実験装置の改修」の実施を予定していた.前者に関しては, 遠隔制御問題に対するインデックスフィードバック制御法(H18-19年度科学研究費若手研究(B)で得られた成果)の特徴をヒントに, 様々な不変集合を用いたときに得られるインデックスフィードバック制御システムを定式化し, その性質を数理的な条件でまとめた. この性質を用いて, 遠隔制御問題における制御性能 (目標値追従性能)を考慮可能な(具体的には, データの伝送遅延を補償できる仕組みを取り入れられる)制御法をIEEEの国際会議にて報告した.また, 不変集合の性質を適切に利用することで, 時変な参照入力が設定される制御問題にたいしてリファレンスガバナが構成できることを示した.また, 実験装置の改修に関しては, 現有の制御対象(DCモータ)をカメラ雲台に置き換え, 同様に遠隔制御実験がおこなえることを確認した.今後, この装置をもとに応用実験を進める予定である.
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