2008 Fiscal Year Annual Research Report
受動性に基づく複数ロボットのシンクロ視覚フィードバック制御に関する研究
Project/Area Number |
20760281
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Research Institution | Advanced Institute of Industrial Technology |
Principal Investigator |
村尾 俊幸 Advanced Institute of Industrial Technology, 産業技術研究科, 助教 (00447038)
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Keywords | 制御工学 / 視覚フィードバック / シンクロ制御 / 機械力学・制御 / 知能ロボティックス |
Research Abstract |
本年度は, まず観測対象の情報を得るためのカメラマニピュレータは一台に限定し, 作業を行うための作業マニピュレータが複数台からなるシステムのモデリングをおこなった. 具体的には, はじめにカメラから観測対象の相対位置姿勢を推定するために非線形オブザーバを構成した. 推定した相対位置姿勢を用いて, 座標間の関係を元に各作業マニピュレータの手先からみた観測対象の相対位置姿勢を求めた. さらに, 推定偏差と制御偏差だけでなく, より厳密にシンクロさせるために各マニピュレータ間のシンクロ偏差(カップリングエラー)を定義した. それらの3つの偏差システムを組み合わせたものを, シンクロ視覚フィードバック偏差システムとして非線形の微分方程式でモデリングした. つぎに得られた数学的なモデルに基づき, 制御系設計について検討した. 制御則はシステムの有する受動性に基づき提案し, さらに安定性解析と制御性能解析を行った. 安定性を保証することで, 望まれる環境においては安心感を与えられるような制御系設計となっている. さらに, 制御性能解析を行うことで, 望まれる外乱抑制指標に適したゲインを選択することができる. また, マニピュレータが外力を受けた場合には, システム全体に対する外乱の影響を減らすようなロバストな制御系設計を考えた. そのために, シンクロ偏差は角度空間ではなく, 作業空間における3次元相対位置姿勢の偏差に対して直接フィードバックするような制御則を提案した.
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Research Products
(4 results)