2009 Fiscal Year Annual Research Report
視触覚フィードバック制御による医療用ロボットの高性能化に関する研究
Project/Area Number |
20760283
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
河合 宏之 Kanazawa Institute of Technology, 工学部, 講師 (70410298)
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Keywords | 制御工学 / 知能ロボティクス / 視覚情報 / 触覚情報 / 機械力学・制御 |
Research Abstract |
本研究の目的は,腹腔鏡把持ロボットと同じ構造の並行リンク機構を有するロボットを,視覚情報と触覚情報を用いることで高性能化・ロバスト化することにある.まずは従来研究で得られている視覚フィードバック制御の設計手法を腹腔鏡把持ロボットへ適用し,術者の望む視野を自動的に確保することを試みた.つぎに,視覚と力・触覚を融合するための準備として,よく知られるアーム機構のロボットにおいて視触覚フィードバック制御による制御系設計法を提案した.ロボットの位置制御と力制御を融合した動的ハイブリッド制御を拡張することで,視覚制御と力制御を融合した動的ハイブリッド制御を考えた.その際,システムの有するエネルギー関数を用いて設計をおこなう手法に着目することで,視覚フィードバック制御と力制御を,受動性により得られるエネルギー関数で結び付けることを可能とし,リアプノフの安定定理に基づきシステムの安定性解析をおこなった. そして,既存の三次元シミュレータおよび実験装置に力・触覚センサを付加することで,構造が単純なアーム型ロボットマニピュレータにおいて視覚と力・触覚の両センサを有するシステムを構築し,計算用のソフトウェアであるMatlabとSimulinkを用いたシミュレータ環境と,リアルタイム制御装置を用いた実験環境の整備をおこなった.シミュレーションにおいては,実際の力センサにみられる観測ノイズを付加することで実環境に近い状況において,提案手法の有効性を検証した.
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Research Products
(4 results)