2008 Fiscal Year Annual Research Report
ロボットマニピュレータの停止振動抑制と軌跡追従誤差の最適最小化手法
Project/Area Number |
20760286
|
Research Institution | Nagaoka National College of Technology |
Principal Investigator |
宮崎 敏昌 Nagaoka National College of Technology, 電気電子システム工学科, 准教授 (90321413)
|
Keywords | 機械力学・制御 / 知能ロボティクス / モニタリング |
Research Abstract |
平成20年度においては、これまでの研究成果であるロボットのダイナミクス補償に基づく高精度モーション制御系及び位相ずれの少ないノッチフィルタを用いた振動抑圧について研究を進めた。まず、これまで研究を進めていた制御系の実験結果から、ロボット先端の正確な軌跡について、演算表示するシステムの構成を行った。これは、ロボットの慣性変動をモデル化して、モータ回転角度から負荷回転角度までの可変係数伝達関数を演算することで、ロボット先端の微少な振動を推定する物である。結果として、ロボット先端においても比較的振動の少ない応答が確認できた。 また、ロボット先端の制御開始点から終了点までの姿勢変化について、提案するノッチフィルタの設計の最適化についてシミュレーション上で検証し実機でその有効性を確認する。ノッチフィルタとして、FIR型で、位相遅れのないZPLPFのものを構成し、ロボットに現れる停止振動の抑圧効果を検証した。検討した位相遅れのないFIRフィルタは、モータ軸端において、大変良好な制御性能を示すことが確認できたが、負荷軸端(ロボット先端)では、残留振動が残ってしまう結果となった。 以上の点から、本研究における成果は、産業用ロボットの停止振動抑制に関する、より簡易な手法の1つとして、位相ずれの無いノッチフィルタを用いることの有用性を示した。ノッチフィルタの構成については、様々な手法の積極的なアプローチについて検討が必要である。
|