2009 Fiscal Year Annual Research Report
道路ユーザーの安全・安心感を重視した予防保全型舗装補修計画策定支援システムの開発
Project/Area Number |
20760288
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
白川 龍生 Kitami Institute of Technology, 工学部, 助教 (50344552)
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Keywords | 道路路面管理 / 安全・安心感 / 地点乗り心地評価 / 予防保全 / 補修計画 |
Research Abstract |
本研究は、道路舗装の補修計画策定に際し、道路ユーザーの安全・安心感に悪影響を及ぼす凹凸形状を道路巡回時に検知し、損傷が進行する前に優先的に修繕するしくみを提案することを目的に実施した。研究手順としては、(1)複数のモデル区間を設定し、(2)当該区間における路面-車両間の相互作用データを収録・学習した。その後、(3)当該データに基づいて、事後の定期的な道路巡回業務の過程で「ターゲット振動」を車載センサで検知し、位置情報を自動的に記録、(4)補修計画策定に活用するシステムの開発、の手順で行った。上述(1)については北海道北見市及び札幌市において実施し、(2)は路面の凹凸とその上を走行する車両の運動、走行軌跡と走行速度を収録するとともに、被験者22名のモニター調査によって安全・安心感に影響する箇所を抽出・学習した。被験者間の個人差は非常に大きいため、サンプル数の検証とともに実験条件の再検討が必要である。(3)の車載センサによる検知は、走行速度の変動や走行軌跡の際、乗車人員によって波形の歪みが大きいため、重要な説明変数間の補正方法を別途考案する必要があることが判明した。(4)補修計画策定はモデルと実際との誤差の最小化を指向するフィードバックシステムとなるため、システムを恒常的に運用するためには巡回頻度の増加が必要である。誤差レベルを現状の1/3程度に抑制するためには、1路線につき年間10回以上の測定が必要であることがわかった。
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