2010 Fiscal Year Annual Research Report
ASRと鋼材腐食による複合劣化が生じたはり部材の耐荷特性と付着強度モデルの構築
Project/Area Number |
20760293
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
三方 康弘 大阪工業大学, 工学部, 准教授 (60434784)
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Keywords | 維持管理 / 耐久性 / 複合劣化 / 付着強度 / 耐荷特性 / アルカリ骨材反応 / 鋼材腐食 / はり部材 |
Research Abstract |
1.はり供試体の載荷試験の実施 載荷試験前にASRや鋼材腐食によるひび割れ等の観察を行った。また、ASRと鋼材腐食による複合劣化を生じたRC、PRCはり部材による載荷試験を実施するとともに、ASR、鋼材腐食の単独の劣化モデルとの比較を行った。さらに、載荷試験後に、コンクリートをはつり内部の腐食鉄筋を取出し、錆を除去した後にノギスにて鉄筋の断面積を計測するとともに、質量減少率を計測した。その結果から、ASRによる材料劣化や鋼材腐食によるコンクリートと鉄筋の付着強度の低下および鉄筋の質量減少率が、部材の耐荷特性に及ぼす影響についての評価を行った。 2.付着強度試験の実施 JSCE-G503準拠供試体および、はり部材と同様の断面形状を模擬した付着強度試験供試体を用いた試験を実施し、ASR単独、鋼材腐食単独、ASRや鋼材腐食による複合劣化を生じた部材の付着応力-すべり関係について整理、分析を行った。 3.非線形有限要素解析の実施 上記のはり供試体をモデルとし、汎用有限要素解析プログラムにおいて2次元非線形解析を行った。コンクリートと鉄筋の付着応力-すべり関係を表現するモデルとして、島モデル、梁断面模擬引抜き供試体の実験結果から提案する簡便なモデル、島モデルにコンクリート構造物のリハビリテーション研究委員会が提案する付着強度比を乗じたモデルの3種類を設定し、非線形有限要素解析を行った。その結果、ASRや鋼材腐食による付着劣化を生じたはり部材に対する有限要素解析の整合性を示した。
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Research Products
(5 results)