2009 Fiscal Year Annual Research Report
可撓性フィラープレートを有する高力ボルト引張接合継手の接触圧力分布性状
Project/Area Number |
20760297
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
鈴木 康夫 Utsunomiya University, 工学研究科, 助教 (50431698)
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Keywords | 構造工学 / 鋼構造 / 連結 / 高力ボルト引張接合 / てこ反力 / 可撓性フィラー / シール / 接触圧力 |
Research Abstract |
本研究課題は,高力ボルト引張接合継手のてこ反力の低減,すなわち高強度化と継手面の防錆対策とを目的として提案されている「可撓性フィラーを有する高力ボルト引張継手」を対象として,可撓性フィラーの構造諸元,および継手母材の構造諸元が,継手の接触圧力および引張挙動に与える影響を検討することを目的としている. 平成21年度は,前年度に実施した載荷実験の結果を再現し得る数値解析モデルを作成し,3次元FEM解析により可撓性フィラーを構成するゴム材の板厚およびボルト軸力伝達部材の断面寸法が継手強度および変形性状に与える影響を検討した. その結果,継手の力学挙動は,ティーフランジ板厚および可撓性フィラー厚の違いにより大きく影響され,ティーフランジ板厚32mmの継手に可撓性フィラーを挿入すると,挿入しない場合と比べて継手強度が上昇し,可撓性フィラーが厚いほど,その傾向が顕著となることを明らかにした.一方,ティーフランジ板厚20mmの継手に可撓性フィラーを挿入すると,挿入しない場合と比べてティーフランジ板の曲げ変形が大きくなり,継手の変形性能は向上されるが,強度は低下することを明らかにした. 今後は,更に解析ケースを増やしたパラメトリック解析を実施し,これらの着目パラメータが継手の力学性状に与える影響を定量的に評価した上で,「可撓性フィラーを有する高力ボルト引張継手」の設計法確立のためのバックデータを収集する必要がある.
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Research Products
(1 results)