2008 Fiscal Year Annual Research Report
動的ハイブリッド実験による支承部の進行性破壊過程の解明
Project/Area Number |
20760303
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Research Institution | Railway Technical Research Institute |
Principal Investigator |
豊岡 亮洋 Railway Technical Research Institute, 財団法人鉄道総合技術研究所・構造物技術研究部, 副主任研究員 (80425917)
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Keywords | 支承の破壊モード / ハイブリッド実験システム / デジタルシグナルプロセッサ / 弾性供試体による検証 / Operator Splitting法 |
Research Abstract |
本年度は,まず過去の大規模地震において被災を受けた支承構造について調査を行い,地震時における支承の損傷モードや破壊性状を把握した.また,支承の載荷実験にそなえて,油圧ジャッキを用いたハイブリッド実験システムを構築した.このハイブリッド実験システムの構築に当たっては,構造物の応答計算をいかに精度よく高速に行うか,および指令信号に対して油圧ジャッキをいかに精度よく追従させるかの2点について主に検討を行った.このうち,応答経産に関しては,高速演算が可能なデジタルシグナルプロセッサ(DSP)を用い,あわせて繰り返し計算を必要としないOperator-SplittingをこのDSP上に実装することで,高速かつ精度の良い応答計算を行うことが可能なった.載荷装置の追従性改善に関しては,油圧ジャッキへの指令変位に対する時間遅れを補償するためのDSP内部に補償回路を設け,指令値に対して載荷装置が忠実に動作するようなシステムを構築した. 以上のように構築したシステムの成立性を検証するため,弾性鋼製フレームを用い,油圧ジャッキに負荷をかけた状態で2自由度ハイブリッド実験を実施し,システムの安定性や成立性を検証した.その結果,構築したシステムを用いることで,運動方程式計算部と油圧ジャッキの載荷とが良好に連動・追従することを確認した.これにより準静的ハイブリッド実験を実施することが可能となった.本システムに接続する装置を振動台や高速アクチュエータに変更することで実時間ハイブリッド実験を実施することも可能である.
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Research Products
(2 results)