2008 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロX線CTによる不飽和ベントナイト膨潤過程の可視化と弾粘塑性モデル化
Project/Area Number |
20760312
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
肥後 陽介 Kyoto University, 工学研究科, 助教 (10444449)
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Keywords | マイクロX線CT / ベントナイト / 膨潤 / 浸透 / 可視化 / 弾粘塑性構成式 / 3相連成解析 |
Research Abstract |
1) マイクロX線CT装置による膨潤実験中の浸透・膨潤過程の可視化 容器によるX線の減衰を小さくするため, 密度の小さいアクリルの容器を用い, マイクロX線CT装置用の膨潤実験容器を作成した。この容器を用いて, 不飽和ベントナイトの膨潤実験を行った。材料には既往の実験データが多いクニゲルV1を用いた。実験中に容器をマイクロX線CT装置に設置し, 断続的にCT画像を撮影する事により, 膨潤過程のベントナイト供試体内部を3次元的に可視化した。あらかじめ水, 空気, 乾燥したベントナイト粒子, 湿潤したベントナイト粒子のCT値を測定しておき, その値との比較により浸透した領域, 膨潤した領域を特定し, 浸透・膨潤過程を可視化する事に成功した。 2) 不飽和ベントナイトの膨潤メカニズムを考慮した弾粘塑性構成式の導出 現在までに研究してきた不飽和土の弾粘塑性構成式は, 時間依存性挙動, 内部構造変化によるひずみ軟化, サクションによる強度増加を表現可能である。これを拡張し, 不飽和ベントナイトの膨潤メカニズムに基づいた弾粘塑性構成式を導出した。具体的には, 層間水の増加量を内部変数Hとし, Hに関する微分方程式を導出すると共に, Hの増加による膨潤塑性体積ひずみを定式化した。さらに, 膨潤塑性体積ひずみの発生による硬化則を定義し, 骨格構造の強度増加への影響を考慮した。 3) 3相浸透-変形連成解析法による膨潤実験のシミュレーション 導出した構成式を空気-水-土3相浸透-変形連成解析法に適用し, 膨潤実験のシミュレーションを行った。 本年度は, 実験と平衡して解析を行うため, 既往の膨潤実験をシミュレートした。透水係数, 水分特性曲線のパラメータも既往のデータから決定し解析を行った結果, 既往の実験結果を精度良く再現する事ができた。
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Research Products
(2 results)