2008 Fiscal Year Annual Research Report
破砕性砂および粒度の異なる非破砕性砂が示す弾塑性挙動の統一的記述
Project/Area Number |
20760317
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
山田 正太郎 Fukuoka University, 工学部, 助教 (70346815)
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Keywords | 粒子破砕 / 弾塑性力学 / 限界状態 |
Research Abstract |
粒子破砕に関する既往の研究は、そのほとんどが粒子個々の破砕に着目するミクロな視点で行われたもので、これらミクロな視点に立った実験の成果は個別要素法などに利用されてきた。これに対し本研究では、現象が例えミクロであってもあくまでも土を連続体として近似するマクロな視点で実験を行い、破砕性を有する砂の弾塑性構成式を開発することを目指している。 そのような立場に立って、平成20年度は粒子破砕が土の弾塑性挙動にどのような影響を与えるか、三軸試験装置を用いて実験的に調べた。実験の主な着眼点として、どのような状態の土がどのような状態で破砕を生じやすいか調べることや、破砕が生じると土の弾塑性挙動にどのような影響が表れるか調べることを挙げた。また、粒子破砕を生じない構成式にとって、限界状態は非常に重要な意味を持つため、粒子破砕が生じると、限界状態がどのような影響を受けるのかについても調べた。本年度行った実験で得られた成果のうち、主要なものを以下に列挙する。 (1)等方圧縮試験時はゆるい砂ほど顕著に破砕が生じるのに対し、非排水せん断時は密な砂ほど顕著に破砕が生じる。また、排水せん断時には、初期の密度によらず破砕量は等しくなる。このようにどのような状態にある土で破砕が生じやすいかは、条件によって異なる。 (2)破砕性砂には非破砕性砂と同様に限界状態が存在する。また、途中の有効応力経路によらず、限界状態での破砕量は等しくなる。 (3)粒子破砕が生じると、間隙比-平均有効応力平面上において限界状態線が低下する。
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