2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20760329
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
有田 守 Osaka University, 工学研究科, 助教 (80378257)
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Keywords | 波面計測 / ステレオ画像法 |
Research Abstract |
本年度は,昨年度構築した波浪計測装置を用いて,和歌山県日高郡の海岸での観測をおこなった.計測に用いたカメラは,Imprex社製の2048×2048 pixelのCCDカメラとSigma社製の28mmレンズを使用した.ステレオ画像法では,カメラとレンズの特性である内部パラメータ,カメラの位置や姿勢の特性を示す外部パラメータ,画像間の同一点を精度良く解析することが重要となる.実測の海域において外部パラメータ(カメラの位置と姿勢)の算定には,沖側のワールド座標が既知となる基準点が必要となる.沖側の基準点の設置は困難な場合が多くこれを解決するためにフリーネットワーク手法を用いて沖側のワールド座標が未知な基準点でも精度の良い外部パラメータを算定することができた.また,カメラの内部パラメータ(歪みや主点位置)の算定には,Brownのレンズ歪み式を用いて基準点から算定する手法を用いた.一般にステレオ画像計測では,計測用のレンズが用いられているが本研究では,非計測用レンズを用いても精度良く推定することが確認できた.実海域でのステレオ画像計測では,同一点の算定の祭にミスマッチが多く発生した.この問題を解決するためにFFT法や相互相関係数法を用いた上に,視差等の拘束条件,輝度値の波長による拘束条件を加味したが,ミスマッチによる波面形状の推定が難しい場合があることがわかった.ミスマッチの発生により波面形状の解析に誤差が生じるためミスマッチの除去が今後の課題となることがわかった.
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