2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20760331
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
竹林 洋史 Kyoto University, 防災研究所, 准教授 (70325249)
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Keywords | 粘着性土 / 流路形態 / 河床形態 / 流砂 / 数値解析 |
Research Abstract |
課題1. 掃流砂による粘着性河床の浸食機構 河床に露出した粘着性土は, 流水よりも流砂, 特に掃流砂により浸食を受けると考えられる. そこで, 水路実験により, 粘着性河床に掃流砂となる非粘着性土を供給したときの粘着性土の浸食特性を明らかにした. 粘着性土としては, 物理特性が比較的良く調べられているカオリンを用いた. 初期河床は, 粘着性土層上に給砂量に合わせた非粘着性土を敷く. 給砂量は無給砂から非粘着性材料における平衡給砂量まで変化させ, 給砂量が浸食速度に与える影響を調べた. 課題2. 堆積した粘着性土の浸食特性と空隙率の時間変化 本課題については, メコン河流域の河川を対象に現地調査を実施し, 現地における粘着性土の状態を調査した. 湾曲外岸部において粘着性土層が露出している箇所は, 浸食傾向であるため, 非常に堅い粘着性土層となっていた. 一方,湾曲出口付近の内岸側に堆積する微細土砂は柔らかく, 非常に空隙率が大きい状態であった. 課題4. 植生繁茂による粘着性土の堆積が流路・河床形状に与える影響 植生が砂州上に繁茂し, 掃流力の低下に伴う土砂の堆積により河床位が高くなると, シルトや粘土が河床面に堆積し始め, 粘着性土層が形成される. そこで, 粘着性土砂の堆積量と粒度の平面分布を再現するため, 植生による土砂の平面及び鉛直方向の遮蔽を考慮した数値解析モデルを構築した. さらに, 水路実験により, 河床変動と植生の流失の関係について明らかにした.
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Research Products
(2 results)